「津なぎさまち開港20周年記念シンポジウム」を企画・実施しました!

2025年2月16日(日)に、津なぎさまちで開催された「津なぎさまち開港20周年記念シンポジウム」を企画・実施しました。

「津なぎさまち」は、中部国際空港セントレアのオープンに伴い、2005年2月17日に三重県と中部国際空港セントレアを結ぶ三重県の海の玄関口として開港され、20周年を迎えることができ、「津なぎさまち開港20周年記念シンポジウム」が盛大に開催されました。

「津なぎさまちイメージアップ事業実行委員会」の会長を20年間つとめている、朴 恵淑三重GPN代表幹事・三重大学客員教授は、主催者挨拶において「津なぎさまち」は、三重県と中部国際空港セントレアを高速船で45分で結ぶ三重県唯一の海の玄関口としての役割を担う最も重要な港であることを言及しました。陸路の場合、90分以上の時間がかかり、料金も高く、なおかつ、津なぎさまちの無料駐車場に比べて、中部国際空港セントレアの駐車料金がかかることなどを踏まえ、「津なぎさまち」の強みと魅力について強調しました。なお、2008年8月には、みなとオアシス津なぎさまちが設置され、2018年9月には、にっぽん丸が津なぎさまちに初寄港となり、津市と三重県の観光の魅力についてアピールし、2020年7月には、「海の日」海事関係功労者表彰を頂くなど、内外からの高い評価と期待が集まっていることを述べました。

次に、前葉泰幸津市長から「津なぎさまちイメージアップ事業実行委員会」への感謝状の授与式が行われ、「津なぎさまちイメージアップ事業実行委員会」の朴 恵淑会長が受け取りました。感謝状は、「津なぎさまち」に飾られることとなり、持続可能な港創生のトップランナーとして、津市をはじめ、三重県の産官学民のプラットフォームとしての役割を担い、安全安心な港創生、三重県の観光の玄関口、次世代グローカル人材育成の拠点としてのさらなる発展的展開を図ります。

テーマトークにおいて、朴 恵淑「津なぎさまちイメージアップ事業実行委員会」会長は、「津なぎさまち開港20周年の輝跡と持続可能な港創生」について発表を行いました。津なぎさまちの開港から20年間、利用客は延べ500万人以上となり、三重県の総人口の177万人の約3倍となることを強調しました。国内外の旅行のための利用客は約6割を占め、ビジネス関連の利用客は約1割となり、津なぎさまちや中部国際空港セントレアの見学が約1割を占める統計結果を発表しました。また、津なぎさまちの発展的展開のためには、高速船の時間の調整(早朝から夜までの運行)、レストランや喫茶店、お土産店、津駅や大門商店街と津なぎさまちを繋ぐ循環バスの運行、三重県唯一の海の玄関口としての津なぎさまちの積極的なアピール、HPの多言語化(日本語、中国語、韓国語、英語など)などの要望があることを語りました。山―里―海―空をつなぐ拠点として、産官学民とのプラットフォームとしての役割を担い、安全安心な港創生、三重県の観光の玄関口、次世代グローカル人材育成の拠点、国連持続可能な開発目標(SDGs)の聖地、持続可能な循環型社会(サーキュラーエコノミー)、脱炭素社会(カーボンニュートラル)創生のトップランナーとなるための戦略と運営について提案を行いました。続いて、新屋修一中部国際空港(株)執行役員は、「中部国際空港の成長と三重県の観光等への効果」について発表を行い、コロナ禍による旅客者数の激減の危機を乗り越え、インバウンド観光客の増加傾向について説明を行い、三重県の観光振興への期待について言及しました。

続く、前葉泰幸津市長をコーデイネーターとする「津なぎさまちのさらなる魅力向上に向けて」をテーマに、中村広樹国交省中部運輸局長、長崎禎和三重県地域連携交通部長、松本幸正名城大学教授、小嶋光信津エアポートライン(株)代表取締役社長のパネリストによるトークセッションが行われました。小嶋光信社長からは、アジアに向かって分かりやすい案内や宣伝をすることができれば、津を中心とする三重県観光のアドベンチャーツーリズムのメッカの位置を結んでつけられると提案されました。

最後に、津中央ライオンズクラブ50周年記念として、双眼観光用望遠鏡2基が寄贈され、「津なぎさまち」に設置されました。

「津なぎさまち」のさらなる発展的展開のために、オール三重およびオール津で取り組めるプラットフォームとしての機能の充実化を図り、20年後、100年後を見据えた、環境・経済・社会の調和の取れた、持続可能な港「津なぎさまち」の戦略とビジョンを広くアピールし、次世代人材育成の場として活かすことが求められています。さらに、インバウンド観光客が増えていることを踏まえ、多文化共生社会をアピールできる外国人との協働事業の実施および多言語によるHPの構築や広告に力点を置くなど、グローカル的視野に基づく、戦略的取り組みが必要不可欠となります。