「第13回サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)2025年次大会」が北海道大学で開催され、朴 恵淑三重大学地域イノベーション学研究科客員教授/名誉教授・三重GPN代表幹事・東洋紡楠リノベーションセンター(TRC)顧問がCAS-Net JAPANの代表理事(会長)として参加しました!
2025年11月7(金)−8(土)に、「第13回サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)2025年次大会」が北海道大学で開催され、朴 恵淑三重大学地域イノベーション学研究科客員教授/名誉教授・三重GPN代表幹事・東洋紡楠リノベーションセンター(TRC)顧問がCAS-Net JAPANの代表理事(会長)として参加しました。
「第13回サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)2025年次大会」のテーマは、「サステイナブルキャンパスがつなぐ知と実践」とし、大学を中心とする地域・日本・アジア・世界の産官学民とのグローバルパートナーシップによる、持続可能な循環型社会創生(サーキュラーエコノミー)および脱炭素社会創生(カーボンニュートラル)のための知の拠点であり、次世代人材育成のプラットフォームとしての大学間連携の戦略的取り組みを探る年次大会でした。
11月7日は、北海道大学キャンパスツアーおよびサステイナブルキャンパス賞(SC賞)2024(建築・設備部門)を受賞された、北海道大学ワイン教育研究センター棟ならびにワイン庫において記念レクチャーが行われました。北海道大学は、2026年に創基150周年を迎えることから、さらなる150年に向けた戦略的取り組みを積極的に行なっています。
11月8日のサステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)の全体シンポジウムにおいて、朴 恵淑CAS-Net JAPANの代表理事(会長)は、開会挨拶において、CAS-Net JAPANは2014年3月に発足され、2022年4月に一般社団法人として法人格を取得し、大学だけでなく、学生団体、企業、行政にも会員として参加しやすい組織体系を構築し、運営していることに言及しました。また、日本の大学だけでなく、韓国・中国・タイの国際大学間ネットワーク(ASCN)を通じて、グローバルとローカルを繋ぐグローカル連携に伴う「CAS-Net JAPAN」の発展的展開が大いに期待できると強調し、本大会が、さらなる発展的展開のターニングポイントとなれるよう、会員の総力をあげて、成功させようと力強く語りました。また、2025年度は、大学および企業などが毎年発行する環境報告書について、学生が中心となったサステイナビリティレポート・アワード(SRA)の表彰制度を構築し、運営しており、第1回目のSRA表彰式が行われることについても言及しました。
引き続き、基調講演として、森 太郎北海道大学工学研究院教授・総長補佐による北欧の大学間連携に伴う研究・教育の発表が行われ、招待講演として、エアー・ウォーター(株)、(株)フラワーコミュニケーションズ、北海道ガス(株)から、地域との連携による再生可能エネルギーへの取り組みなど、エネルギー連略についての講演が行われました。その後、事例発表分科会が行われ、活発な意見交換を行いました。
サステイナブルキャンパス賞(SC賞)表彰式および事例発表が行われ、初めて参加された団体へのニューカマー賞および最も支持された取り組みへの特別賞の表彰も行われました。朴 恵淑CAS-Net JAPANの代表理事(会長)は、SC賞の審査委員長としての総評において、サステイナブルキャンパス賞(SC賞)は、今年で11回目となり、建築・設備部門、大学運営・地域連携部門、学生活動部門、民間事業部門の4部門において、民間事業部門へのエントリーはなかったものの、受賞された大学および企業の取り組みは、大変素晴らしく、今後のさらなる発展的展開に大きな期待が持てると述べました。
建築・設備部門のSC賞は、立命館大学の「立命館大学大阪いばらきキャンパスH棟」の取り組みが受賞されました。「まぜるキャンパスからまぜて、生み出すキャンパスへ」を基に、キャンパスを学舎としてだけでなく、学外のステークホルダーとの共創の起点となる空間づくりを通じて、さらなる社会解題を解決するイノベーション創出を目指していることが高く評価されました。奨励賞は、千葉大学/(株)佐藤総合計画/丘の上事務所/(株)dpランドスケープ/(株)テクノ工営の「千葉大学工学・情報楽経講義棟」の取り組みが受賞されました。「キャンパスコモンの連鎖による居場所と環境の形成」を基に、大学と企業との連携による、既存の建物と新講義棟の再編計画であり、グリーンインフラ・アーキテクチャーを実現していることが高く評価されました。
大学運営・地域連携部門のSC賞は、北海道大学の「北海道大学GHGインベントリ」の取り組みが受賞されました。2050年のCN(カーボンニュートラル)に向けた、温室効果ガス(GHG)排出量のデータ分析の明確化、包括性の追求、透明性・再現性の確保など、北海道大学だけでなく、他大学や企業などへの波及効果が大いに期待できることが高く評価されました。奨励賞は、静岡大学の「連携を加速するカーボンニュートラル推進体制の構築と展開」の取り組みが受賞されました。大学の執行部、教員、事務職員から構成される推進本部を設置し、カーボンニュートラル特別教育プログラムの実施による次世代人材育成、学内でのEV車の実証実験などが高く評価されました。
学生活動部門のSC賞は、千葉大学環境ISO学生委員会の「楽しむだけで終わらないワークショップ〜学童クラブに対する新たな取り組み」が受賞されました。地域とのつながりが深い学童クラブでの環境教育を通じて、子どもたちが楽しみながら体験を通じた環境活動を行う仕組みは、学生活動を通じて持続可能な社会創生に貢献できるモデルとして高く評価されました。奨励賞は、岩手大学環境マネジメント学生委員会(EMSC)の「岩手大学環境マネジメント学生委員会と学内外のステークホルダー(関係団体)との連携・協働(パートナーシップ)による岩手地域での環境配慮活動」が受賞されました。岩手大学だけでなく、岩手県内の4大学との連携による脱炭素化に向けた活動、行政、企業、メディアとの連携による学習会・ワークショップなどを実施していることが高く評価されました。
ニューカマー賞は、エコTシャツ化やゴミの見える化などを行なっている創価大学経営学部野村ゼミの「キャンパス発サーキュラーエコノミーの実現とカーボンニュートラルへの道」および創価大学蝶名林ゼミの「創価大学における学生の環境配慮行動を促進する施策」が表彰されました。参加者全員の投票による、SC賞の特別賞は、千葉大学環境ISO学生委員会の「楽しむだけで終わらないワークショップ〜学童クラブに対する新たな取り組み」が受賞され、今後の活動にさらなる励みとなりました。
続いて、第1回サステイナビリティレポート・アワード(SRA)表彰式が行われました。「サステイナビリティレポート・アワード(SRA)」は、大学や企業が発行する環境報告書やサステイナビリティレポートを評価・表彰する制度で、次世代を担う大学生が審査に参加する新しい取り組みとなっています。環境情報開示の質の向上、大学・企業・団体によるサステイナビリティ活動の社会的発信力の強化を目的にスタートし、優れた取り組みの見える化を通じた波及効果、学生との協働による未来志向的視点の導入、学生の実践的な学びの機会創出が期待されています。
サステイナビリティレポート・アワード(SRA)の大賞は、日本ハム(株)の「サステイナビリティレポート2025」が表彰されました。食を軸に、研究開発・畜産・人材育成・地域貢献など、事業全体を通じて社会とのつながりなどが高く評価されました。食べる喜びという一貫したテーマのもと、社員が主体的に挑戦する企業文化、未来に向けたロードマップを明確に示しており、多様な活動を統合し、未来志向のストーリーとして描いた本レポートは、企業のサステナビリティの模範と言える内容として高く評価されました。
サステイナビリティレポート・アワード(SRA)の奨励賞は、「東海国立大学機構環境報告書2025」および「京都大学環境報告書2025」が表彰されました。「東海国立大学機構環境報告書2025」は、名古屋大学と岐阜大学それぞれの特色を生かしながら、機構全体としての取組を一体的にまとめた点が高く評価されました。教育・研究・地域連携の内容が分かりやすく整理されており、CO₂排出量などのデータを具体的に開示し、目標未達の要因などの説明責任を果たしており、学生のインタビューや表紙デザインの公募など、多様な主体を巻き込む工夫にも創意が感じられる環境報告書として高く評価されました。「京都大学環境報告書2025」は、計画・実績・次年度目標を体系的にまとめた、わかりやすさや実証的な報告が高く評価されました。体育会系の部活動や学内コンビニなど、大学内の多様な主体が環境活動に取り組む内容など、大学全体で環境に向き合う姿勢が伝わり、データの網羅性や整理の丁寧さ、社会との連携など、京都大学の強みと多様性を生かした報告書として高く評価されました。
最後に、「第14回サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)2026年次大会」は、2026年11月に、東海国立大学機構名古屋大学で開催されることとなりました。今回の北海道大学でのノウハウを活かし、強みはさらに強く、弱みは補える場として、サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)のさらなる発展的展開が大いに期待できます。
「三重GPN」は、三重大学朴 恵淑研究室に事務局を置き、日本サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)の学生団体の正会員で、2022年に三重大学で開催された「第10回サステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)2022年次大会」において、学生活動部門のSC賞を受賞された「三重大学ESD-SDGsクラブ」のメンバーの三重大学生、留学生、卒業生などが一丸となって事務局を運営している強みを活かし、2030年の国連持続可能な開発目標(SDGs)の目標達成および2050年の脱炭素社会創生(カーボンニュートラル)に向けて、産官学民の緊密な連携のプラットフォームとしての役割を積極的に担い、さらなる発展的展開を図ります。








