「三重GPN」令和7年度通常総会・記念講演会を行いました!
2025年7月18日(金)の午後1時30分から4時30分までに、一般財団法人三重県環境保全事業団において、「三重GPN」令和7年度通常総会・記念講演会を、対面式とオンライン(Zoom)のハイブリッド形式で行いました。当日は、メディアからの取材も行われ、「三重GPN」への高い関心と期待が持たれる通常総会・記念講演会となりました。
最初に、「三重GPN」朴 恵淑代表幹事は主催者挨拶において、近年の地球温暖化による体温を上回る猛暑が続き、大型台風による豪雨によって命に関わる甚大な影響を受けている三重県や日本は、もはや四季折々の温帯地域から亜熱帯地域に近い気候環境に変わっていくことについて言及しました。気候危機に伴うエネルギー危機への対策を真剣に考え、産官学民との緊密な連携による「緩和」と「適応」の戦略を練り、一丸となって実践しなければならない状況を踏まえ、「三重GPN」は、持続可能な社会三重創生のプラットフォームとしての役割を担うことが最も求められていると述べました。
また、「三重GPN」令和7年度通常総会・記念講演会は、グリーン購入活動を基に、持続可能な循環型社会三重創生(サーキュラーエコノミー)および脱炭素社会三重創生(カーボンニュートラル)において、地域と世界を繋ぐグローカル拠点のトップランナーとなる大変重要なターニングポイントとなることが最も期待できると語り、一般財団法人三重県環境保全事業団の森 靖洋理事長をはじめ関係者からの多大な支援と協力に感謝の意を表しました。
続いて、グリーン購入ネットワーク(GPN)の深津学治事務局長は来賓挨拶において、GPNの6つの地域ネットワークの中でも「三重GPN」の積極的な活動が高く評価されており、本日の「三重GPN」令和7年度通常総会・記念講演会が、グリーン購入活動とは何か、脱炭素社会創生に向けて私たちは何をすべきかについて一緒に考え、三重県の強みをさらに強く、弱みを補える機会となることに大きな期待が持たれるとの挨拶がありました。
引き続き、第1部「三重GPN」令和7年度通常総会が開催され、朴 恵淑代表幹事が議長をつとめ、第1号議案の「令和6年度事業報告」、第2号議案の「令和6年度決算報告」と「令和6年度監査報告」、第3号議案の「役員選出」、第4号議案の「令和7年度事業計画」、第5号議案の「令和7年度予算」について議論され、すべて承認されました。
令和7年度事業計画において、「三重GPN」のさらなる発展的展開のために、「GPN」との緊密な連携、「三重GPN」会員の拡大、「三重GPN」HPの充実化による情報交流、三重県・自治体および企業との連携による2030年の持続可能な開発目標(SDGs)の達成、持続可能な循環型社会創生(サーキュラーエコノミー)、2050年の脱炭素社会創生(カーボンニュートラル)に向けた戦略的取組、地球温暖化(気候危機)への緩和と適応活動(生物多様性学習)、三重大学と教育機関との連携による次世代を担う子供と若者への環境・SDGs学習の実施、三重県最大の環境イベント「みえ環境フェア」において「三重GPN」の積極的な広報活動、三重県、日本、アジア、世界の国際連携ネットワークの強化を図り、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)、UNESCO、UNEP、国内外の大学(日本とアジアサスティナブルキャンパスネットワーク)との緊密な連携活動について積極的な提案が行われ、全て承認されました。
特に、「三重GPN」の会員との緊密な連携によって11月に出版をめざす『持続可能な循環型社会・脱炭素社会三重創生〜三重グリーン購入ネットワーク(三重GPN)の挑戦』の書籍出版(風媒社発行)への関心は非常に高く、「三重GPN」は、1+1は単なる2だけではない、スケールメリットが期待される強みを活かして、さらなる発展的展開を図ることとなりました。
さらに、第2部記念講演会が行われ、「三重GPN」会員はもちろんのこと、非会員でも自由に参加できる形式としました。
まず、「GPN」深津学治事務局長より『GX市場の創出とグリーン購入』の講演が行われました。グリーン購入ネットワーク(GPN)の活動紹介、政府の「GX2040ビジョン」に基づくGX(グリーントランスフォーメーション)市場創出の背景と戦略、GX市場創出に向けた取り組み、GX市場創出におけるグリーン購入の役割と期待、GX市場創出・拡大、グリーン購入への期待と課題など、GX(グリーントランスフォーメーション)市場が求められる背景や取り組みを促す様々な施策、GPN への期待として、率先調達によるGX技術、製品の普及への期待、脱炭素社会創生(カーボンニュートラル)、ゼロカーボンシティへ加速への期待を述べました。課題として、グリーンウォッシュにならないような注意についても述べました。「GPN」と「三重GPN」は、緊密な連携によって、時代を先取るグリーン購入活動を積極的に行います。
次に、中部電力株式会社環境・立地部の桑原一孝環境グループ長により『エネルギーと環境』の講演が行われました。日本のエネルギー事情とエネルギー政策において、聞き手に問いかけることで聞き手の関心を高めながら、日本のエネルギー自給率やエネルギー資源の残存量などに触れました。政府の第7次エネルギー基本政策を基に、基本的視点のS+3E(安全性、エネルギー安定供給、経済効率性の向上、環境への適応)および国際的エネルギー事情を踏まえた、火力発電、原子力発電、再生可能エネルギーのミックスによる、電気事業の重要性について説明が行われました。また、エネルギーと環境の類似性について述べられ、環境への配慮は未来への備えであると強調されました。中部電力株式会社と「三重GPN」は、エネルギー環境教育に関して、連携を図っていきます。
最後に、「三重 GPN」会員を含む全参加者と深津学治GPN事務局長、桑原一孝中部電力株式会社環境グループ長との懇談の時間を設け、各会員のグリーン購入活動のさらなる発展的展開のための意見交換を行いました。
「三重GPN」は、令和7年度通常総会・記念講演会を通じて、環境・経済・社会の調和の取れた、持続可能な三重創生のための産官学民の緊密な連携を図るプラットフォームとして、「三重GPN」の社会的責任(CSR)を果たすことはもちろんのこと、三重の共有価値の創造(CSV)に貢献しなければならないことが再認識できた、大変重要な機会となりました。「三重GPN」は、誰一人取り残さない持続可能な三重創生のために、2030年の持続可能な開発目標(SDGs)の達成、持続可能な循環型社会創生(サーキュラーエコノミー)、2050年の脱炭素社会創生(カーボンニュートラル)に向けて、三重県がトップランナーとして役割を果たすべく、さらなる発展的展開を積極的に行います。